まじかいご。

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介護の仕事をやめた理由のランキングを分析してみた

介護業界は、様々な理由により退職、転職をする人が非常に多いと言われています。とても他人ごとではないと感じている人も多いのではないでしょうか。

厚生労働省が出している介護労働の現状のなかの資料に「直前の介護の仕事を辞めた理由」アンケートというものがあります。興味深い結果となっているので、ここで紹介したいと思います。

ちなみに、このアンケートの出典は(公財)介護労働安定センター「平成25年度介護労働実態調査」 となっており、複数回答ありのものです。

参照元:(公財)介護労働安定センター「平成25年度介護労働実態調査」
http://care-net.biz/kaigo-center/hp/pdf/report/25/01.pdf

1:職場の人間関係に問題があったため・・・24.7%

私もこの業界に入った当初、人間関係に悩むことが、多くありました。特に最初の職場であるデイサービスでは、1年間に20人もの職員が入れ替わる劣悪な環境でした。

今振り返れば、良い経験ではありましたが、その当時は相当悩みました。人間関係をすぐに改善することは、正直なところ非常に難しいと思います。考えすぎて、精神バランスを崩す人も多くいるので、限界になる前に転職等を考えることも懸命な対応だと思います。

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2:法人や事業所の理念や運営のあり方に不満があったから・・・23.3%

これは、どこの法人や事業所でも多々あることですね。最もこれは、介護業界に限ったことではないかもしれませんが。

このような場合の解決方法は2つだと思います。1つは、理念や運営のあり方を自身で変えられる様な立場になる、あるいはそういった人を動かせるようになること。

もう1つは、理念や運営のあり方が、自分の考え方や価値観と合う会社に転職をするということ。私も実際に、現勤務先の社長と運営等に関して、よくぶつかることがあります。

しかし、最終的には自分の方が引き下がるようにしています。なぜなら私には、会社をやめる権利も選ぶ権利もあるからです。

3:他に良い仕事、職場があったから・・・18.6%

この理由に関しては、前向きな理由での転職で良かったです。介護業界は昇給がない会社も多いので、自分を正当に評価してくれる会社なのかどうかを、常にアンテナを張り巡らせておくことも、大事だと思います。(実際には利用者さんがいるから、なかなか簡単に辞めらないところが弱点ですよね)

4:収入が少なかったため・・・17.6%

収入、本当に少ないですよね。実際に今、管理者をやっていても、同世代の人達の給与を聞くたびに悲しくなってきます。

やりがいがあるからと、自分ではわりきっているつもりではいますが、正直現実は厳しいです。

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5:自分の将来の見込みが立たなくなったため・・・15.1%

私も、自分たちの老後を考えると不安です。この問題をなんとかしないと介護の人材は集まらない気がします。新卒で入ってきた人達が、将来のビジョンをしっかり描けるようにしてもらいたいです。

ちなみに介護業界で〇〇年働けば、介護保険料免除とかの公約を作ってくれれば、投票しますよ。これは冗談ですが、介護業界で働いている人は多いはずなので、職業団体がしっかりと政治に働きかけていけば、いずれは変わっていくと思います。

まずは、職業団体をしっかりと整備するところからです。

6:新しい資格をとったから・・・10.1%

私も介護福祉士、介護支援専門員を取得して転職をしています。事業所内での配置転換はなかなか難しいため、転職される方も多いと思います。

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7:結婚等のため・・・9.1%

これは、どこの業界でもあるかと思います。ただ、介護職の場合、結婚相手も介護職の割合が、肌感覚で多い気がします。(今度調べてみます)そうなると、職場復帰して共働きになるケースが多い印象です。

まとめ

今回のアンケートを見ても、介護業界の中で転職を考える一番の理由が、職場の人間関係だということがわかりました。

介護の現場の中には、他職種等も多く、人間関係の悩みは非常に複雑であるため、自分の努力だけで、そう簡単に改善できるものではありません。あまり頑張り過ぎる前に、相談できる人がいれば相談してみる、また早めに転職等も考えてみることをお勧めします。

新たな職場に転職してから「前の職場のこういう部分は良かった」など、思うことも多々あります。今後は、新たな資格を取得したから、他に良い仕事があったからなど、もっと前向きな転職理由の割合が増えることを願っています。