まじかいご。

介護、福祉に関する仕事についてや最新ニュース、転職体験などを書いています。介護職の方のためになるようなブログを目指し、日々更新しています。

介護職の人間関係 part1:苦手な人と働く方法

職場の人間関係の悩みは、何も介護職に限った訳ではありません。多かれ少なかれ、どこの職場でも人間関係で悩んでいる人も多いと思いのではないでしょうか。

「私の職場は人間関係が良好だから、楽しく働けている」という人がいれば、それはとても恵まれた環境の中で仕事ができている人だと思います。

実際介護の職場で働く人達の中には、人間関係に問題があり退職や転職をする人が多いという現状もあります。私自身介護業界に入った当初、年間20人もの職員が入れ替わるという劣悪な環境の中で働く経験をし、人間関係で悩むことが多々ありました。

以前私が書いた「介護職の退職理由や時期について考えてみた」も時間があれば一度読んでみてください。

介護の現場の中で人間関係について悩んだことのある皆さんは、どのようにして乗り越えてきたのでしょうか。実際の体験談をもとに少し考えてみたいと思います。

majikaigo.hatenablog.jp

介護の現場で嫌いな人と働くことによる影響は?

自分が働く職場の中で、人間関係が悪いというのは本当につらいものですよね。特に自分が嫌だと思う人と一緒に仕事をするのは、余計憂鬱なものです。

しかし介護の現場は、チームワークが基本の仕事です。どんなに苦手な人とでも仕事の中では協力し合わなくてははなりません。

利用者さんを含め、人と人とが触れ合うことも多いため、質の高い介護を目指すためには、職員同士のコミュニケーションや信頼関係は欠かせません。

もし人間関係に大きく支障が出ることになれば、それによる自分自身のストレスも大きくなるだけでなく、最終的には自分自身が関わる利用者さんにも影響してしまいます。

苦手な看護師との関係に苦しんだAさん(女性)の場合

施設で働く介護職の中には、他職種、特に看護職との関係に悩む人が多いと聞いています。

特養の介護士として働くAさんも、医療面でのケアが増えてきているある利用者さんのことで、同じフロアの看護師とトラブルになり、それを機にギクシャクすることが増えたと言います。

Aさんの中には、その利用者さんの望む生活を一番に考えていきたいという思いがありましたが、あくまでも医療職としての責任からなのか、その看護師により、Aさんの意見はことごとく否定されたと言います。

特に耐えられなかったのは、その看護師の威圧的な態度や発言に、自分自身がだんだんと怯んでしまい、思うことがどんどん言えなくなっていったこと。職種が異なれば意見が異なることがあるのは自然なことだとは思いましたが、その後顔を合わせることも憂鬱な状態に陥り、自分の信頼している上司に相談をしたそうです。

その時に上司から受けたアドバイスが、今も心に残っているそうです。

・看護師(医療職)と話をする時には、利用者の抱えている問題に対し、何故そのような状態が起こっているのか、具体的な根拠を持って意見を言うことが大事であること。自分の主観や思いだけをただ伝えても、医療職にはそれは、なかなか受け入れてはもらえない。

・利用者さんの状態を常に観察できる介護職だからこそ気づく情報や問題もあるはず。だから自信を持って、まずは根拠を明確にして意見を伝えてみること。

・職種間の対立が「利用者本位」の視点から離れてしまっては利用者が一番気の毒。今利用者にとって一番必要なことは何か、そのために各専門職種が何をできるか、またどうしたら利用者がより良い生活を送れるかを一緒に考えていく。

この話を聞いた時にAさんは、今まで自分の意見を否定する相手ばかりが悪いと感情的になっていた自分に気づいたと言います。

それ以降、自分が意見を言う時には、まず具体的な根拠を示した上で話をする努力をしたそうで、苦手だった看護師も少しずつ自分の意見に耳を傾けてくれるようになったとのことでした。自分が変われば相手も変わると、その時感じたそうです。

   

とにかく話好きの女性が多い職場の中で働くBさん(男性)の場合

介護の現場は女性が多い職場だと覚悟をしていたが、まさかこれほどまでに独特な人間関係があるとは・・・と話すのは、訪問介護事業所で働くBさん。

在宅の利用者さんの中にも、どんどん重度な方が増えてきているため、男性ヘルパーだからこそできる役割を担ったり、やりがいを感じながら仕事をすることができていると言います。

しかしどうしてもBさんには耐えられないのが、職場内の雰囲気や人間関係だと言います。職場内には、自分の親の年代に近い女性職員達が大勢いて、職場に戻った途端そこにいない職員の仕事のミスや噂話、さらには利用者さんの愚痴や陰口に至るまで延々と話を聞かされるとのこと。

常に否定的な話題が多く、気持ちも暗くなるけれど、かと言って年配の女性や先輩が多いため、うまく話をそらすこともできなかったと言います。

本来であれば、訪問の仕事を終えて心休めるはずの職場が、逆に苦痛になることが多い日々。その中で、Bさんが今、実行していることとしていくつか挙げてくれました。

・職場の中での仕事に関係のない話は、できる限り聞き流す。 定時に帰ることを目標に、デスクに向かったら、ひたすらデスクワークに集中。相手に話をさせる雰囲気を作らせないようにしているそうです。 ただしこれは、自分が男性だからできることであって、同じ女性同士であれば、なかなか難しいかもしれないとのこと。

・仕事以外の逃げ場を作る。 職場内で気分転換ができない状況では、心にゆとりがなくなり最終的には関わる利用者さんにも影響してしまいます。 Bさんは、できるだけ仕事以外の趣味や人間関係を持つよう心がけたそうです。

また休みの日には、仕事を持ち込まず、リフレッシュすることにより、ゆとりをもって職場の人間関係に対応できるよう心がけているそうです。

まとめ

介護の厳しい現場の中、自分が苦手とする人と働いていくためには、ただ黙って我慢しているだけでは何も変わりません。少しでもその状況が改善できるよう自分なりに努力してみることも大切です。

それでも何も変わらなかったり、状況が悪化するようであれば、自分自身が限界になる前に転職を考えることも必要だと思います。介護の職場にも、きっと自分にとって良好だと思える職場が必ずあります。無理をすることだけはないようにしたいものですね。