まじかいご。

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今も記憶に残る介護の体験~介護老人保険施設編~

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一般的に老健と呼ばれている介護老人保険施設は、入院の必要はもうないけれど、退院して、自宅での生活に戻るのはまだ不安だという方が入所するための施設です。

在宅に復帰する準備が整うまでの待機期間を過ごす場所…。また、次の老人ホームが見つかるまでの仮住まいとして活用されることも多いようです。

今回は、老健で相談員として働いていた人に、今も心に残る体験談を聞いてみました。

老健のケアマネにはなりたくない…

ある老健の相談員をしていた私の友人の話です。

以前、自分の母親を地元の老健に入所させた時に、在宅復帰どころか、状態がどんどん低下し、最終的には在宅に戻れないまま再入院してしまったことがあったとのこと。

その後彼女自身が、老健施設の相談員として働くようになったのは、老健に入所してくる利用者さんが、在宅復帰できるような老健施設で働きたい、という思いがあったからだそうです。

しかし、実際に相談員として働いていく中で、家に帰りたくても諸事情により帰ることができない利用者さんの思い、またどんなに本人の状態が回復しても、家では介護できないと訴える家族の思いを日々目の当たりにした彼女。

そんな厳しい現実に直面することが多くなり、自分が目指していた仕事とはかけ離れていく日々に、ケアマネ取得後には、居宅のケアマネへと転職をしました。

理想と現実のギャップを改めて考えさせられたようです。

どんなに在宅復帰を本人が望んでも…

これもまた、別の老健施設で相談員として働いていたある職員Cさんの話です。

自宅で一人暮らしをしていた70代男性のAさん。外出先で転倒し、大腿骨頚部骨折し病院に緊急入院し、手術⇒リハビリを経てCさんの老健に入所してきました。

リハビリに対する意欲もあり、入所後は在宅への復帰を目指して頑張ってきたそうです。その成果もあり、1ヶ月後には、ほぼ自立した生活ができるまでに改善されたのです。

しかし、Aさん、別居の子ども達を交えていざ在宅復帰の話を進めることになった時点で、子ども達の口から、自宅に戻るのではなくこのまま施設での生活を継続させたいとの話が出てきたのです。

独居である父親のことを心配した上での決断だったのでしょうが、最終的には本人の強い在宅復帰の希望はかなえられず、その後また別の老健施設へ入所していきました。

あの時のAさんの表情が今も忘れられないと話してくれました。

まとめ

老健施設には、利用者の在宅復帰を支援するという本来の重要な役割があります。

しかし実際には、なかなか入所できない特養施設の待機待ちのために利用されることも多い現状があります。さらには、利用者の重度化や家族の状況等により、自宅に戻ることが難しく、入所期間が長期化している施設もあります。

今回の体験談を聞きながら、在宅に戻りたいと願う利用者さんの思いや意向に沿えない、厳しい現実を知ったような気がします。