まじかいご。

介護、福祉に関する仕事についてや最新ニュース、転職体験などを書いています。介護職の方のためになるようなブログを目指し、日々更新しています。

中高年ケアマネだって頑張っている!

これまで長年介護職として働いていた人、また家庭の事情等により、看護職を離職している人などが、ケアマネの資格取得を機に、50代、60代になってからケアマネとして働いてみようと思う方が増えています。

今まで培った経験をもとに、よりスキルアップを図りたい、あるいは介護や看護の現場で働くには、もう体力的に難しくなってきたからと、ケアマネへの転職を希望する人達の理由も様々です。

今回は、ケアマネの資格は取得したものの、年齢的に不安があるという方達へ、何か少しでも参考になればよいと思っています。

そもそもケアマネには、定年はあるの?

介護職の現場に限らず、日本社会の中で一般的に定年といえば「60歳」でした。しかし近年ますます寿命が長くなり、定年を延長する動きも出てきています。

実際の介護や看護の現場のを見ても、自分に合った働き方をしながら60歳過ぎても元気で働いている人を見かけることが多くなりました。そういう意味では、ケアマネの仕事も、50歳、60歳を過ぎても可能ではあるとは思います。特に中高年の方々には、長年培ってきた現場での経験に加え、長い人生経験もあります。

しかし「現場の仕事が体力的に難しくなったのでケアマネに転職する」というような安易な気持ちでできるほどケアマネの仕事は甘いものではありません。これからケアマネの仕事に就く方は、年齢に限らず「ケアマネとは何する人なのか」 をまずはしっかりと理解することが重要です。

中高年の方が、ケアマネ業務の中で、大変だと感じること

ケアマネの受験資格にかは実務経験5年以上という要件もあり、実際にはケアマネとして働いている人の年齢は高いです。ケアマネの業務は、大きく言えば在宅、施設とともに、利用者さんの自立支援のためのケアプランを作し、サービスの調整をする仕事です。

ケアプランを作成する際には、ケアマネジャー自身がどのような支援をしていくのか判断しなければならないことも多くあり、そういう意味は、培ってきた経験や実際に体験したことを活かしていけるのではないかと思います。

しかし一方で、ケアマネ業務業務の中では、書類作成や請求業務等で日々パソコンが活用されています。もし50代や60代の方でパソコンが苦手という人は、まずはパソコンのスキルを身につけることが大前提となります。

50代で居宅ケアマネとなったAさん(女性)の場合

50代に入ってから居宅のケアマネとして働き始めたAさん。社会福祉士の資格を持ち、老人保健施設(老健)の支援相談員として長年働いてきました。

老健施設の支援相談員は、入所者の受け入れをしたり、本人や家族の相談にのるなどの業務を担う大切な仕事です。 特養施設とは違い、老健施設は在宅復帰を目的とした施設なので、支援相談員は利用者さんの入所後から在宅復帰に向けた支援も行います。

しかしAさんは、この利用者さんなら、環境整備をし、介護サービスを調整することで在宅復帰をすることが可能であると思っていても、家族の強い反対やその他の問題等により、なかなか在宅復帰が実現できず、施設を転々とする利用者さんをたくさん見てきました。その中でAさんは、ずっともがいてきたと言います。

その後ケアマネの資格を取得したAさんは、老健のケアマネではなく居宅のケアマネとして働くことを決めました。居宅ケアマネとしては未経験のため、最初からあまり困難な利用者さんを担当することはなかったようですが、経験を積みながら、いつか病院 や施設を退院(退所)する利用者さんの在宅の復帰に向けたケアプランを作成⇒サービスを調整ができるようになりたいと今も頑張っています。

このAさんのようなケースは、相談員として長年経験を積んで来たものをケアマネの仕事の中で活かせるケースですね。

まとめ

今回は、あえて50代、60代でケアマネを目指している人達に向けて書かせていただきましたが、他の職種同様ケアマネの仕事にもやはり向き不向きもあるのではないかと私自身は思っています。

もちろん経験、技術、知識も大切ですが、利用者さんや家族の話を傾聴したり、相手の気持ちを想像したり気づくことができなければ、なかなか続いていかないでしょう。これは若いから、年齢を重ねているからではないのです。ケアマネの仕事は、介護を必要とした利用者さんの生活を支えていくことが重要な役割となります。

その中で、介護を必要としている利用者さんが「この人なら任せても大丈夫!」と思えるようなケアマネが求められます。これからケアマネになる中高年の人達には、是非自分自身がこれまで培 ってきた仕事での経験や人生経験等も活かしていただけたらと思います。