介護職は全国どこでも働き場所はあるの?
介護の転職サイトを見ると、全国で自分の関心のある地方や、希望する職種や条件等までしっかりと対応しているサイトを見かけることがあると思います。
高齢化が進む中、日本中どこにでも介護の仕事はあるのだなあと、私も色々な地域の求人情報を時々眺めたりしています。
実際私の知り合いにも、都会から個人的な事情により他の地域への移住を決め、そこで転職をした人がいます。
今回は新たな場所で、転職をした人の体験談もお伝えしながら、全国に広がる介護の仕事について考えてみたいと思います。
都会から地方に移住するために、まずは仕事探しから
様々な理由で地方に移住することになっても、まず一番先に考えなくてはならないのが仕事です。いざ移住を決断したとは言え、定年退職後の老後を楽しむ人は別として、ほとんどの人が生活するために、仕事を見つけなくてはならない状況にあると思います。
もちろんそれぞれの地域や職種によっても違いはありますが、都会でたくさんの求人の中から、自分にあった仕事を選ぶというような訳にはいきません。地方によっては正社員の募集がほとんどないこと、また求人そのものの数も少ないこと、そして何よりも給料等が低いという傾向があります。
そんな厳しい中でも必ず需要のあるのが介護職。地方になればなるほど、若者が不足し、高齢者のみで生活をしている地域が多くあります。介護職に転職しよ うと考えている人にとっては、どんな地域であっても、介護関係の人手不足はあるため、再就職しやすい業界だと言えるでしょう。
他の業界から、移住先で初めて介護職に就いたAさん(30代・男性)の場合
都会生まれで都会育ちのAさんは、高校卒業後、移住するまでサービス業の仕事に就いてきました。早朝から夜遅くまで働き続ける毎日に、いつの頃からか、都会の生活を抜け出して、田舎への移住を考えるようになったそうです。転職をするなら35歳が区切りだと決めていたこともあり、思い切って34歳で移住を決断。
移住後、タイミング良くハローワークの職業訓練の申し込みをし、介護職員実務者研修受講のため学校に通うことになったAさん。研修終了後、そのまま介護職としての道を選びました。 正直介護職未経験だった自分が、介護の仕事に就くとは思ってもいなかったと。
しかし、現在働いている職場の仲間や利用者さんも、土地柄のせいなのかとにかく穏やかで、ゆったりとした気持ちで仕事ができていると話してくれました。よく介護の仕事はストレスが多いと聞くけれど、そのように感じたこともないそうです。
しかしただひとつだけ、Aさんが笑って話してくれたこと・・・介護職は収入が少ないと知ってはいましたが、やはり生活していくには、田舎暮らしでも厳しかったと・・・
親の介護で、地元に帰り同じ介護職を選んだBさん(50代・女性)の場合
故郷を離れ、長年都会で施設の介護職として働いていたBさん。父親が亡くなった後、田舎でひとり暮らしをしていた母親が高齢になり、単身生活が厳しくなってきたことで悩んでいました。
本来ならば、自分が今住んでいるところへ母親を呼び寄せたかったのですが、住み慣れた土地を離れたくないという強い意志があり、それができなかったと言います。
その後母親の住む地元に戻り、ハローワークを通して転職活動を始めたBさん。当初は母親の世話もあるため、介護の求人ではなく一般の求人から探し始めましたが、50代の女性が働ける職場はほとんどなかったそうです。
もちろんハローワークの相談窓口で相談をしても、Bさんの介護職での経歴を見て、すぐに介護職の求人を勧められたとのこと。
もともと経験者ということもあり、どこを選んでも大丈夫とまで言われたそうですが、最終的にBさんは、実家から通いやすく夜勤のないデイサービスを選び、無事に転職しました。
まとめ
介護の仕事は、高齢者がいるすべての場所でニーズはあります。今後も高齢化がますます進む中で、介護業界の人材は、地域を問わず需要はあり、将来的にも安定した仕事と言えます。 介護職でも経験のある人は、どこの地域であっても優遇はされるようです。
しかし無資格であっても、新しい土地でで介護職として働き始めれば、その後働きながら資格を取得を目指すことは可能です。
もし無資格だけれども、移住先で介護職として働いてみようと思っている方は、移住前に介護職員初任者研修を受講していくだけでも待遇面での違いはあると思います。
介護職は厳しい仕事ではありますが、どこの地域に行っても職に困らないという点では、頑張りがいはあるのではないでしょうか