まじかいご。

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介護職がこの時期だからこそ考えること part3:就職先を選ぶ時は、まずは給料?

介護福祉士の資格を取得し、いざ就職先を見つける時に、皆さんはどのようにして職場を選ぶのでしょうか。もちろん、今まで働いてきた職場に大きな問題や不満等がなければ、介護福祉士の資格取得後もそのまま継続して働く方もいると思います。

今回は介護福祉士の資格を取得し方々が、その後どのようにして就職先や働き方を選んでいるかを体験談とともにお伝えしていきます。

介護福祉士取得後、自分はどんな職場で働いていくのか

介護福祉士の資格を取得した時点で、まず一度立ち止まり、この先のことを考える人が多いと思います。同じ事業所に長く勤め、経験を重ね昇給や昇進を目指すという方法ももちろんあると思います。

しかし現在の介護業界の中では、介護職としての経験を積み、スキルアップを図りながら、より自分を活かせる職場に転職し、給料アップを図るという方法もあると考えられています。何よりも、まずは給料面(資格手当、諸手当等も含)の良い所を選ぶという方も増えています。

正社員になっても生活は厳しい・・・

介護福祉士の資格を取得したことで、今まで非常勤職員や契約社員だった方も、正社員としての採用の道が広がってきます。本来であれば、正社員として働くことで、生活の方も安定すると思いがちですが、介護の現場はそうでないこともあります。実際介護福祉士の資格を持つ方の中には、非常勤職員から正社員になる方がいる一方で、あえて正社員としてではなく、非常勤職員として働いている方もいます。

介護福祉士となり、正社員として働ける職場に転職したBさん(女性・20代)の場合

Bさんは、介護福祉士資格取得以前には、デイサービスで非常勤職員として働いていました。介護職員初任者研修を修了して入職はしましたが、やはり正職員としての採用は叶わなかったようです。

何よりも辛かったのは、同じ年代で介護福祉士の資格を持って専門学校を卒業した職員がみな正社員で採用されていることでした。業務内容もみな同じなのに、非常勤の介護職は給料も安く、おまけにボーナスも出ないのは当たり前。感染症等でデイサービス自体が休みになると、その分の給与もなく生活していくのが本当に大変だったと話してくれました。

それでも介護福祉士の資格取得さえすれば、自分も正社員正社員登用してもらえると、必死で勉強し資格取得を果たしたBさん。しかしその職場では非常勤から 正社員になることはできないと聞き、色々と悩んだ末に正社員で働けるデイサービスに転職したのです。

自分にとって働きやすい職場であっても、正社員になれないのであれば、どんなに頑張っても先が見えないと転職を決断したBさんでしたが、この転職活動が、自分の今後のビジョンを見直す良いきっかけになったと話してくれました。

あえて正社員ではない道を選んだAさん(男性・40代)の場合

訪問介護の非常勤職員として働くAさんは、以前は運送会社で大型トラックのドライバーとして働いていました。体力には自信があるからと、長年長距離や夜間の走行はもちろん荷物の積みおろし等の肉体労働を続けて、給与もかなり良かったと話していました。

しかし自分の親の突然の病気がきっかけとなり、ドライバーの仕事を思い切って退職したAさん。もともと介護業界に強い関心があったAさんは、その後ヘルパー2級(現在の介護職員初任者研修)の資格を取り、訪問介護の非常勤介護員として働き始めたのです。そしてその職場で経験を積みながら、介護福祉士の試験に合格。

もちろん彼は、その職場で正社員として働くこともできたのですが、Aさんにはいつか独立して、自分で訪問介護事業所を作りた いという夢がありました。そのために、少しでも多く収入を得たいと考えたAさん。

その後同じ職場で夜間の巡回ヘルパーとなり、昼間は配送関係のドライバーのとして働くというダブルワークを始めました。「介護業界の給料がもう少し良ければ、ダブルワークなんかしないで、しっかり介護業界で腰を据えて働けるのに・・・」と話すAさん。

その後自分の夢でもあった訪問介護事業所を立ち上げ、今も元気で頑張っています。Aさんのようなダブルワークの話は、ごく稀な話だと思っていましたが、実際にはそうではないようです。

まとめ

本来であれば給与を優先に考えるのではなく、自分はこんなことを目標として働いてみたいと思えるような職場、そして何よりも安心して働ける環境の職場を探すのが理想なのかもしれません。

しかしどんなにやりがいを感じ、介護職の仕事を続けていきたくても、そこには様々な解決すべき課題があるのも事実です。自分が働く職場を選ぶために、まず何よりも最初に確認するのが、給与面であるという現実がそこにはあります。介護職の給料が低いということで、離職をせざるを得ない優秀な人材を数多く見てきているだけに、それがとても残念です。

毎回記事を書くたびに私が思うことは、これからを担う若い人が、結婚をしても子どもが産まれても不安なく生活できるような給料が得られないと、やはり優 秀な人材は育っていかないと思います。