まじかいご。

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介護職が利用者からの暴言に屈しない5つの方法

介護の現場で、誰でも一度は利用者さんからの暴言に悩んだことがあるのではないでしょうか。

特に認知症の利用者さんなどの場合には、症状が進むと、暴言を吐いたり暴れたり、時には暴力行為までみられることがあります。

今回は、利用者さんから受ける暴言の原因や、対応方法について少し考えてみたいと思います。

1:暴言を吐くにはそれぞれの利用者さんにも理由があることを知る

暴言を吐かれると、私たちはどうしてもその行為にだけに気を取られてしまいがちで、落ち込んだり悩んだりすることがあります。

特に認知症状がある方には、まわりの人達の態度や接し方、その人とのかかわり方などによって様々に変化することがあります。

人の行動には必ずきっかけになるものがあると言われています。もし暴言を吐く利用者さんがいる場合には、まずはその原因を探るところから始めてみることが重要になります。

2:暴言を吐く利用者さんの不安を理解する。

暴言を吐くある利用者さんが、何故暴言を吐くのか、毎回その時の本人の様子を観察しながらずっと考えていました。

その利用者さんは、施設入所して間もない方でしたが、その様子を見ているうちに、本人の中で不安が大きくなっていることに気づきました。

認知症状もあり、何故自分がここにいるのかもわからない不安からくるものではないかと・・・この利用者さんに安心感をもってもらうにはどうしたらいいのかを、ずっと考えながら介護をしていくうちに、だんだんと本人の顔が穏やかになってくるようになるになりました。

環境の違い等で落ち着かなっている方に対し、まずはともかく落ち着くまでそばで寄り添うこと、またなじみの関係を作っていくことが大切だと思います。

3;話のもっていき方やタイミングを工夫してみる。

利用者さんに対し必要なサービスをしている時に、「さわるな」「やめろ」などと言われることはありませんか。

排泄や入浴時にどうしても必要な介助であったとしても、本人にとって嫌な時は嫌なんでしょうね。それが暴言や時に暴力という形に出てしまうことで、悩む職員は多いと思います。

利用者さんは、それぞれにタイプが違うため、まずは1回その作業をやめ、世間話でもして、気持ちがほぐれた時に「今お湯が沸いたので、お風呂でもどうですか?」というと「そうね」とすんなり切り替わることもあります。

話のもっていき方やタイミングだと思います。個々の利用者さんの状態を把握した上で、その時々に応じた対応も必要だと思います。

4:利用者さんを否定したり自尊心を傷つけるようなことをしない。

特養に入職したばかりの新人介護士が、目の不自由な利用者さんの居室の棚の整理を良かれと思って片付けたところ「勝手なことをするな。」と怒鳴られたことがあったそうです。

職員からすると、ただ雑然と物が置かれているように見えても、目の不自由なこの利用者さんにとっては、自分の所持品の位置や場所をきちんと自分で確認できるようにしてあるのです。

今考えると、利用者さんの所持品を勝手に整理していいものではないこと(特に目の不自由な方だけに不安も大きいことを知る)、また本人のことがまたわからない新人だからこそ、まずはしっかり関係作りをすることが必要だったのです。

5:体調不良を疑ってみる

体調不良・・・これも実は、暴言を吐く利用者さんの大きな要因になることがあります。もし便秘が続いていたり、水分不足、急性の病気やけがなども原因になる場合もあります。

日頃からの体調管理も大切になってきますし、状態によっては医師に相談してみても良いかもしれません。

まとめ

「何がこの利用者さんをこんなに不穏にさせているんだろう?こんなに暴言を吐くのだろう・・・」と様々な要因を考えるのも介護職の仕事です。

その利用者さんを不穏にさせている要因を突き止めようともしないで、ただ本人の暴言だけを取り上げて、対応策を考えてみても、根本的な改善にはつながりません。「どういう時に、あるいはあなたがどうした時に暴言が出たのか」とその時のきっかけを探り出すことも必要です。

大変だとは思いますがその言葉かけや対応の仕方を変えれば、暴言はなくなるかもしれません。相手ばかりを責めるのではなく、まずは自分の意識を変えてみる事、また自分自身の関わり方を振り返ってみることも重要ではないかと思います。

しかしそれでもどうしても状況が悪化するような場合には、ひとりで抱え込まず職場内で共有、検討しましょう。