介護の仕事ってブランクあっても復職できる?
一度介護職を離れた人が、また介護職に復職したというケースは、現場ではよくある話です。「再就職の時、ブランクがあると不利なのでは?」という不安の声も聞きますが、介護業界では、慢性的な人手不足もあり、ブランクがあっても再就職は可能だと言われています。
人によってブランクの理由は様々ですが、もう一度介護の仕事に就いてみたいと考えている人のために、今回少しでもアドバイスができればと思います。
ブランクの理由って何だったの?
ブランクの理由は、それぞれに違いがあると思いますが、まわりでよく聞く理由としては、次のようなものがあげられます。
介護をするための退職
家族の中に、介護が必要な人が出たために、自分が退職して介護するという人が最近増えています。介護の期間によって長期間になることもあります。
病気・怪我による退職
病気の発症や怪我などにより、入院や長期療養が必要になった人は、それがきっかけで退職することがあります。治療や療養の期間によって長期化することもあるようです。
結婚や妊娠を機に退職
結婚や妊娠を機に退職し、いつかまた落ちついたら戻ろうと思っているうちに、そのまま長く仕事から離れてしまったという人もいます。
職場への不満や人間関係による退職
働いていた職場への不満や人間関係に悩みを持ち退職した人も少なくありません。その後次の職場を探すことにも不安があり、なかなか転職活動に踏み出せない人もいるようです。
今復職することに対する不安は何?
今回この記事を書くにあたり、ブランク後に復職した人達に、「復職を決めた時、どんなことが不安だったか」を聞いてみました。
ケアマネに復職したAさん(2年間のブランクあり)
自分が介護の現場から離れている期間に、介護保険法の見直し等もあったので、新しい法令や情報等を覚え、また利用者さんにしっかり対応できるかが不安だった。
介護士としてデイサービスに復職したBさん(8年間のブランクあり)
出産を機に退職したが、その後ブランク期間が長かったので、ちゃんと採用してもらえるのか、また子育てとの両立もできるのかが不安だった。
特養の介護士から、訪問介護に復職したCさん(1年間のブランクあり)
特養の厳しい仕事の中で、腰を痛めて退職し、治療⇒療養をしてきた。少し状態が良くなったため、あまり肉体的な負担の少ないヘルパーの仕事を選んだが、在宅の経験がなくできるのかが不安だった。
特養の介護士から特養の介護士に復職したDさん(1年間のブランクあり)
以前は、人間関係の良くない職場で働いていたが、次の職場でも、また職場の環境や人間関係で悩むのではないかという不安があった。
このように、いざ復職を決めても、それぞれ不安は抱えていたようです。
ブランクがある人が復職をする時に、気をつけたいことってある?
これは実際にブランクがある人を受け入れたことのある、施設の管理者からのアドバイスをもらいました。
- 長いブランクがあり復職した直後は、体力的にも精神的にも、以前と同じように働くことができないこともあるので、自分にあった職種の検討や働き方を考えること
- どんなにたくさんの資格を持っていたり、介護職としての経験を積んでいたとしても、新しい職場では新人であることを意識すること
- 出産後のブランクを経て、育児をしながら復職を検討している場合には、自分に合った働き方や家族の協力等の有無も事前に検討しておくこと
その他にも、色々あるとは思いますが、スムーズな復職をするために、事前の心構えやは準備は必要かもしれませんね。
まとめ
介護の資格を取得しながら、一度辞めてしまった後は、介護の仕事には就いていないという人も多くいます。その中には「せっかく資格があるのだから、もう一度介護の現場で働きたい」と思いながらも、様々な不安により、今一歩踏み出せないという人もいます。
今の人手不足の介護業界の現状を考えても、とてももったいないことです。介護業界では、ブランクが長くあっても、自分のちょっとした努力次第で、不安なく復職ができるだろうと思います。
この記事を読んで、少しでも復職をしてみようと考える人が増えることを願っています。