まじかいご。

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意味がわかると面白いwヘルパーさんからの報告!

訪問介護の仕事をしているヘルパーさんにとっての現場は、利用者さんの自宅です。介護保険サービスの中の訪問介護は、利用者さんの自宅を訪問し、担当のケアマネージャーが立てたケアプランに沿った支援を行います。

先日、訪問介護事業所の管理者の方と会う機会があり、その中で、色々な利用者さんの話を聞かせてもらい、意味がわかると面白い話があったので、是非ご紹介したいと思います。

今回の話の内容については、その行為が正しいとか間違っているとかの問題ではなく、あくまでも日頃のヘルパーさんの報告からピックアップしたものです。

 

夜間に徘徊していたAさん。

認知症の進行が早く、頻繁に徘徊しているAさんは、公団住宅の1階で一人暮らしをしていました。身体的には問題もなく健脚のため、ヘルパーさんの訪問時には、できるだけ駅近くのスーパーまで歩いて行き、買い物をして帰ることを日課にしていたそうです。

しかしある時期を境に、日中訪問するとAさんの寝ている姿が多くなったとのこと。そして冷蔵庫内には、前日にヘルパーさんと買った以外のパンや飲み物等が入っているようになったのです。ヘルパーさんから報告を受けた担当ケアマネージャーが、自宅を訪問し、本人がいつも大切に保管しているレシートを確認してビックリ!

その中には、自宅からすぐ近くにできたばかりのコンビニのレシートがたくさんあり、レジを打った時間が、全て深夜の時間帯だったのです。

時には、一晩に2~3回コンビニを往復していることが確認できるレシートもありました。 すぐにAさんと一緒にコンビニに行き、確認をしたところ、コンビニの店員さんは、みな深夜に買い物に来ているAさんのことを心配していたのです。 その後Aさんは、在宅で単身生活が困難となり、グループホームへの入所となったそうです。

家族の洗濯物が・・・?

独居の男性利用者さんのBさん。 週2回、掃除、洗濯、調理の援助にヘルパーさんが入り、週末になると別居の息子さんが泊まりがげで、様子を見に来ていました。Bさんは、一人暮らしのため、平日の本人の洗濯物の量は少ないのですが、何故か息子が来て泊まった翌日にはいつも洗濯物が大量にあったのです。

ヘルパーさんによると、息子さんの洗濯が洗濯機の中に混ざっているとのこと。下着の種類やサイズもほぼ同じような物なので、ヘルパーさんにもなかなか見分けがつきません。しかしその量をみれば、誰にでも本人の選濯物だけではないことは明らかでした。

担当のケアマネからも、ヘルパーの援助は、家族の洗濯物までできないことを繰り返し伝えていましたが、その都度Bさんは、これは自分の洗濯物だと言い張るとのこと。常に話題にあがりながらも、今も息子さんは、週末に様子を見に洗濯物を持参で来訪し、ヘルパーさんに洗わせているようです。

どうしても、お酒が飲みたいCさん

長年に渡り、アルコールを大量に摂取してきた独居の男性利用者さんのCさん。現在、重度の痛風等の疾患により、医師からきつくお酒を止められている利用者さんです。

しかし本人はそれでもお酒が飲みたくて、自ら電話でお酒を注文したり、歩行が厳しい中を車いすを押しながら近くにある酒屋まで買いに行ったりを繰り返したため、とうとうその手段も別居家族により断たれました。

もちろん買い物や食事作りの支援をしているヘルパーさんに対しても、どんなに頼まれてもお酒は買わないよう言われていました。

しかしある時にヘルパーさんは、自分だけが料理のために使用している料理酒やみりんの減りが早いことに気づきました。もちろん、その理由は明らかです。それ以降Cさんの台所からは、料理酒やみりんの調味料も姿を消すことになったそうです。

まとめ

利用者さんが、いつまでも住み慣れた自宅で暮らしていくためには、訪問介護のサービスはとても重要な役割を果たしています。ヘルパーさんの援助により、在宅生活が可能になっている利用者さんも、実際にたくさんいます。

しかし残念なことに、介護保険のことをよく知らない方の中には、「ヘルパーさん」という言葉から、何でもやってもらえるというイメージを持たれている方も多いようです。

そのため、ヘルパーさんの援助内容に、色々な制約があることを知ると、納得できずに疑問や不満を持たれる方もいます。そもそも介護保険のサービスでは、ケアマネジャーが作成したケアプランの内容にないサービスや援助を行うことはできないのです。

自宅を訪問するヘルパーさんの業務は、言わば密室の中での支援になるだけに、誤解を受けないような仕事をしていくことが求められます。

また私達ケアマネも、ヘルパーさんが働きやすいように、利用者さんはもちろん家族に対しても、介護保険のサービスで「できることとできないこと」があることをわかりやすく説明していく必要があるのです。