まじかいご。

介護、福祉に関する仕事についてや最新ニュース、転職体験などを書いています。介護職の方のためになるようなブログを目指し、日々更新しています。

今も記憶に残る介護の体験~デイサービス編~

前回の今も記憶に残る介護の体験~訪問介護編~に続き、今回はデイサービスで働く介護職員に、忘れられない体験談を聞かせてもらいました。

植木の世話ひとつできない人間に、介護なんかできるか!

デイサービスに勤務するDさん。新規開設したばかりのデイサービスに働き始めた時に体験した話を聞きました。

開設したばかりのデイで働き始めた私。当時はまだ職員も慣れない職場、利用者さんの対応に追われ、毎日ばたばたしていました。そんなある日、デイに通う男性利用者の怒鳴り声が聞こえたのです。その利用者さんが、私達を前に言った言葉。

「ここに並んだ鉢植えを見なさい。みんな枯れてしまっているじゃないか。植木ひとつ世話できないおまえ達に、高齢者の介護なんかできるか!」

本当にその通りだと思いました。仕事の忙しさを理由に、忘れてしまっていた小さな気づき・・ 。今でもあの言葉を胸に刻み仕事をしています。

自分の不注意が、利用者さんの生活を変えてしまった!

以前、デイサービスで働いていたE君が、自分の苦い体験を話してくれました。

僕が、デイサービスで働いていた時のこと。90代女性利用者さんのトイレへの誘導中、他の利用者さんに呼ばれたのです。一瞬目を離した隙に、膝崩れを起こし、そのまま利用者さんは転倒してしまったのです。

結果、大腿骨頚部骨折と診断され入院を余儀なくされました。転倒する前には、自宅の階段をあがり、2階にある居室で、布団を敷いて寝ていた利用者さん。退院後、自宅に戻りましたが、2階にあがることができなくなり、1階にある居間にベットを置き、生活をすることになりました。

僕の不注意により、長年続けていた利用者さんの生活スタイルを大きく変えてしまったことは、今も思い出すたびに心が痛みます。

うどん作りに参加して…

デイサービスの活動に、うどん作りを企画したFさんが、話してくれたエピソードです。

私のデイサービスには、毎回迎えに行くと、必ず行きたくないと拒否し、その都度家族を困らせていました。認知症も進行しているため、何とかみんなで利用につなげたいと考えました。その利用者さんは、長年自分でおそば屋さんを営んでいました。

そこで、その利用者さんのために、うどん作りを企画。うどんを打つところから始めるこの活動の前日に、是非うどん打ちを指導してほしいとお願いに行きました。いつもなら私の顔を見るなり拒否するその利用者さんは一つ返事で行くよと!

当日は想像以上に、生き生きとした表情でうどん打ちを見せてくれました。その日を境に、月1回のうどん作りが定番となり、その利用者さんもその後デイサービスに休まず通えるようになったのです。行きたくない人をいかに利用につなげていける・・・。本当に勉強になりました。

まとめ

デイサービスは、利用者さんひとりひとりが、様々な目的で利用される施設です。その中で、利用者さんだけでなく、それに関わる介護職も多くの体験を積み重ねながら、日々成長していくのだなあと感じました。

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