介護職が職場への不満を感じる6つのこと
介護職として働く人達の中には、今の職場に対して、何かしらの不満を抱えている人も多いのではないでしょうか。待遇面や人間関係など、個人的な不満もありますが、人手不足というような、介護業界全体に関わるような大きな不満もあるようです。
一般的にも「厳しい仕事」というイメージがついている介護職ですが、現場の職員の不満はどのようなものが多いのでしょうか。
人手不足
とにかく人手不足で毎日が大変という話は、どこの事業所でも聞かれる話です。
特養で働くAさんも、日々時間に追われ利用者さんとの会話をする時間が少なかったり、職員が足りず「少し待って下さい」という言葉を使ったりすることが増えていると言います。時には、利用者さんの気持ち以前に、業務を優先してしまい、怒らせてしまったこともあったとのこと。
現場がどんなに大変な状況でも、急な職員の退職に伴い他のフロアの職員が足りなくなったからと、異動を平気で行う職場に対して不満があるそうです。
給与
精神的にも肉体的にも厳しい仕事なのに、どうしてこんなに給料が安いのかと思っている人も多いですよね。職場によっては、残業代や時間外手当もない施設もあります。
サービス残業は当たり前という職場で働くBさん。共働きで、今は子どもはいないけれど、今後扶養家族が増えてくると経済的に厳しいと常に思っているようです。
休日に会議があり、どうしても出勤する必要があっても、急な職員の休みに対応するために、夜勤の日に早めに出勤しても、時間外はつかないと言います。当然その積み重ねにより、不満も募っていますが、他の職員もみな同じ状況なので、今は耐えているとのことでした。
労働時間
限られた職員数で業務をこなしている中で、時間内でしっかりあがろうと思う方が無理だというCさん。 利用者のためにより質の高い介護を求めれば求めるほど、労働時間は増えていきます。
業務量の多さ
介護職の場合には、仕事内容自体が厳しいという声があります。不規則で・24時間・目が離せない・休憩時間以外は一日中動き回っている等・・・、とても気の休まる時間がないという特養で働くDさん。
そんな日々の業務に加えて、施設の行事はもちろん地域の行事などの手伝いにも行かなくてはならず、いつまで身体が続くのかと毎日思っているそうです。
休暇
年間休日数が少なくサービス残業も当たり前の訪問介護事業所で、サービス提供責任者をしているEさん。非常勤職員や登録ヘルパーさんは、比較的自分の都合などで休みをとることができています。
しかしそのしわ寄せは常勤職員に返ってくるため、やむなく休日出勤をすることもあるそうです。もちろん有給休暇はありますが、この職場では当日の申請では使えないため、急な病気、また休みたいタイミングで休めなかったりすることが不満になっているそうです。
人間関係
介護職の一番多い不満と言えば 職場の人間関係と言っても過言ではありません。恐らくどこの職場にも、馬の合わない同僚や上司が一人や二人いるのではないでしょうか。仕事そのものに関しては、やりがいがあると思っていても、一緒に働く職場の人間関係に悩むほど辛いことはありません。
自分と勤務帯が一緒になると、決まって他のスタッフや利用者さんの家族と座って話しこみ、なかなか動こうとしない同僚がいるというショートで働くFさん。利用者さんのトイレ誘導や、移動介助等の時には、いつの間にかいなくなっていることもあると言います。
そうなるとFさんとしても、どうしても不満がたまらない訳がありません。
まとめ
日々高齢者の方の介護をする介護職の仕事は、やりがいがある仕事である一方で、精神的にも身体的にも決して楽ではない仕事であることは確かです。
またそれに加え、上記のような不満やストレスをため込んでしまうことで、さらに精神的にダメージを受けてしまう方も少なくないと言われています。介護の現場では、こうした職員のメンタル面でのケアの仕組みも必要だと思います。
今回記載しましたそれぞれの不満については、多かれ少なかれどこの職場でも似たようなことがあることかもしれません。だからと言ってどこの職場に転職しても同じだとは限りません。
皆さんの中に、今の職場に対して不満が多くなっているようなら、少しでも不満が軽減できる職場を探してみるのもひとつの方法かも しれません。