介護職の将来性は?介護職のお金にまつわる不安の本音
高齢社会になり、介護職の需要はますます増えていきます。それに伴い、介護職の人手不足の問題は、今後もさらに継続していくことでしょう。
- 何故こんなにも人手不足なのか
- 学校を卒業した人たちが介護職を選ばないのは何故か
色々な思いや夢を持って、福祉の業界に入ってきた介護職員が、仕事の大変さや生活への不安を抱えて離職していく現実。介護職に将来性はあるのでしょうか?
今回は、介護職の将来性やお金にまつわる不安なことについて考えてみたいと思います。
介護職の将来性
一般企業に転職希望の友人が、たまたま介護職の求人情報を見た時に、その数の多さに驚いたと話していたことを覚えています。介護業界は、人手不足であることは知っていたけれど、こんなにたくさんの求人が掲載されているとは思わなかったそうです。
介護職の仕事は、今後も間違いなく増えていきますが将来性はあるのでしょうか?これほどまでに求人が増えているということは、介護職は辛い仕事なのでしょうか?すぐに辞めてしまうのでしょうか?
まず、介護職にはメリットがあるのか?ということについて考えてみます。
介護職のメリットは?
- 介護業界では、就職先や就職の場所には困らない
- 福祉の資格をとれば正社員にもなりやすい
- 努力すればさらにステップアップもできる
このように、将来的に考えてもメリットは多々あります。
しかし、事業所や施設によって、給与はもちろん福利厚生や残業の有無なども大きく違います。そのため、できるだけ色々な求人情報を比較しながら、自分に最適な職場を見つけることが大切になってきます。
選び方を間違えたがために、将来性も見込めないような給与であったり、全く違った人生になるような企業に勤めてしまう可能性もあるかもしれないからです。
介護職の給料について
介護職=給料が安いため、生活していくのが大変だと言われています。結婚しても共働きでなければ、実際よほどの給与をもらっていない限り、正直生活をしていくのは厳しいです。
もし、共稼ぎが困難な状況であれば、どんなにやる気があっても、介護業界から他の業種に転職をせざるを得ないとの話も聞きます。私のまわりにいる友人などは、たまたま結婚相手が同じ介護職だったから、その点では理解があり、救われたという声もありました。
介護職員の処遇改善も、現在少しずつ行われており、この問題についても早期に改善していく傾向にあってほしいと願います。
介護業界にはブラック企業が多い
介護業界には、好待遇で人材が集まってくる、しっかりとした事業所もありますが、中には、いわゆるブラック企業と呼ばれる事業所もあります。介護職に就くような人は、よくボランティア精神がある人が多いと言われます。
そのため、ボランティア精神を悪用され、サービス残業や休日出勤などさせられることも多く、職員をまるで使い捨てのように扱う事業所もあるとのこと。また、ワンマン社長で会社を私利私欲で経営しているような事業所では、給与や賞与が変動することも多いと聞きます。
今現在、自分が働いている職場が、ブラック企業だと気付かないまま働いている人もいるため、疑問なことがあれば一度振り返ってみることも必要です。
無資格・未経験でもできる仕事
介護職の求人を見てもわかるように、「無資格・未経験でもやる気があればOK!」という事業所が多くあります。資格のある人を採用したくても、なかなか見つからないという理由もあるからでしょう。私自身も、介護職には人間性が大切だと思います。
しかし、このようなことから、誰にでも出来る仕事だと思われているのかもしれません。とても悔しい気持ちですが、そう思っている方が多いように感じます。もちろんその要因として、介護職には看護師やリハビリ職等に比べ、専門職という意識のない人が多いという現状があります。
介護職が、利用者さんの自立性を高められる仕事ができるような専門職にならないといけないのです。そのためにまずは、他の専門職と、対等に話ができる専門職を育てることが重要なのです。
まとめ
介護職の現状は、かなり厳しい状況にあることは間違いありません。
しかし、職員の意識改革や職場の環境改善を積極的に行っている。また、介護の質を高めるために研修等を充実させている。そういう事業所は、事業所自体の評判もあがり、結果として利益にもつながっていくため、将来性も期待できるでしょう。
まずは、今の自分の職場をしっかり見つめ直し、本当に自分に合う職場なのかどうか、また将来性があるのかどうかを見極めることも大切です。